アカウミガメ、産卵の季節 鹿児島・奄美大

中部電力は16日、浜岡原子力発電所(静岡県御前崎市)で、18メートルの防波壁のかさ上げも視野に津波対策の見直しを検討していると表明した. 当初想定の津波は15メートル. しかし、最大21メートルが押し寄せるとの想定が示され、中部電が目指す再稼働にはいま進めている対策では不十分、との声が地元自治体などから出ていた. 原子力部長の増田博武氏らが名古屋市の本店で記者会見し、明らかにした. 新たな想定を公表した内閣府の検討会から詳細なデータを取り寄せ、これを数カ月かけて精査する. 精査の結果しだいで、12月の完成を目指している高さ18メートルの防波壁のかさ上げなど、津波対策の追加や見直しを進める. 枝野幸男経済産業相は3日、東京電力福島第一原発冷温停止状態を維持する設備の運転などが適切かを確認するため、原子力安全・保安院が6日から保安検査を実施すると発表した. 同原発で保安検査が実施されるのは昨年3月の事故後初めて. 保安院は昨年12月、安定的な冷温停止状態を維持するのに必要な設備の施設運営計画を反映した東電の保安規定を認可. 規定に基づき、原子炉注水設備や使用済み核燃料プールなど7設備の運転状況や設備の改善などが適切かを、約3週間かけ、現地でマニュアルや運転記録などを確認する. 保安検査の結果は内閣府原子力安全委員会に報告し、公表. 枝野経産相は「地元自治体に現状を丁寧に説明したい」と述べた. 鹿児島県奄美大島は、産卵するアカウミガメが盛んに上陸する季節を迎えた. 龍郷(たつごう)町の安木屋場(あんきゃば)海岸では、甲羅の長さ約81センチ、重さ約90キロのアカウミガメが自分で掘った穴にピンポン球大の卵を100個ほど産む様子が見られた. 子どもたちが「かわいい」「頑張れ」と声をかけながら見守った. 産卵は8月ごろまで続く. 海岸線が入り組んだ奄美大島には陸から行けない浜も多く、ウミガメの正確な上陸数はわかっていない. 研究者と地元住民が協力して調査地点を広げ、今年は初めて1千匹を超える見通しという.