ロンドン〉採点競技の「わかりにくさ」

英国は近代スポーツのルールが確立した国だ. サッカーの途中に思わず手を使って走り出した「ラグビー校のエリス少年」の逸話などは、一度は聞いたことのある人が多いのでは. その英国で開かれている五輪で、スポーツのルールにかかわる二つの「事件」を目の当たりにした. まずは柔道. 男子66キロ級の海老沼匡の試合で、旗判定が覆った. そして体操男子団体. 日本チームの抗議の結果、内村航平あん馬の得点が上がり、日本は4位から2位に浮上した. 陸上や競泳と違い、いずれも人間の判断が絡む競技だ. 人間は完璧でありえない. だから「事件」が発生するのは、ある程度仕方ないと個人的には思う. ただそこに、「わかりやすさ」を勝ち取る努力はあったのか. 体操を例に取ると、4年前の北京五輪前から10点満点制が廃止された. 今回、物議を醸した内村のあん馬の得点は「13.466点から14.166点に上がった」. この数字を見てピンと来る一般のファンは、はっきり言って皆無だろう. 体操界では「10点満点制に戻すべきだ」との声もかなり聞こえてくる. 柔道のジュリー(審判委員)制はどうすればファンにわかりやすくなるのか. 誤解を恐れずに書けば、「たかがスポーツ」. ファンが楽しめる娯楽という側面は大事だと思う. だからこそ、採点競技のみなさんにはより納得感のあるルールの確立をお願いしたい. (平井隆介). 日本最古の肖像彫刻とされる奈良・唐招提寺の国宝・鑑真和上坐像(ざぞう=8世紀、脱活乾漆〈だっかつかんしつ〉造)が、粘土の上に麻布を貼って作った精密な型に、指で漆を薄く塗って仕上げられていたことがわかった. 同寺と財団法人美術院(京都市)が7日発表した. 例のない技法で、鑑真の死期を悟った弟子たちが存命中の姿を写し取ったとの伝承に信憑(しんぴょう)性を与える可能性がある. 坐像の模造作品制作を依頼された木下成道・美術院研究部長らが、3次元画像を撮影するなどして調査. 粘土の原型に麻布を貼り重ねて目鼻立ちなどを細部まで整えたうえで、木屎漆(こくそうるし=木の粉と漆を混ぜたペースト)を指でごく薄く塗って伸ばしたらしく、指跡とみられる多数のくぼみがあった. 脱活乾漆造は、阿修羅像(国宝、興福寺)など7世紀末~8世紀の仏像に用いられた造形法. 粘土の原型に布を貼る段階で細部まで作り込む手法も、指による漆の塗布も類例がないという. クラシエフーズは5日、粉末を水に溶かして飲むスポーツ飲料「スカイウォーター」を発売する. カルシウムを多く含むタイプや、糖類ゼロでウメ味にしたタイプなど、3種類がある. 1リットル用が2袋入りで税込み126円.